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盗用してしまう前に考える:クリエイターとデザイナーのための手引き

人と文化は新たな芸術のあり方や象徴的な表現を創造するため、常にお互いのアイディアを交換し合い取り入れ合ってきた。意図的かどうかは別として、人による創作物のすべてとは言えなくともそのほとんどが多様なインスピレーション源を反映している。
ではなぜ、否定的に「文化の盗用」と言われる作品があったり、あるいはその制作者がインスピレーションを受けた文化を軽蔑していると非難されることがあるのだろうか。また、先住民族の文化遺産にインスピレーションを受けた作品が特に強い反発と抵抗を引き起こしているように見えるのはなぜなのだろうか。
この手引きは、こうした重要な疑問を解き明かし、デザイナーやマーケティング担当者に向けて、なぜ、そしてどのように不正流用を避けるのかについてアドバイスを提供、先住民族アーティストやコミュニティとの責任あるコラボレーションが相互にもたらす利益を強調するものである。

このレポートは、文化遺産における知的財産権問題(IPinCH)プロジェクトによって作成されました。日本版の手引きは、二風谷アイヌ民族コミュニティのメンバーの依頼により(2020年)翻訳されました。

日本語版

英語版

 

IPinCHプロジェクト(2008~2016)について

IPinCH(Intellectual Property Issues in Cultural Heritage 文化遺産における知的財産権問題)プロジェクトは8年に及ぶ国際共同研究で考古学者、先住民族団体、弁護士、人類学者倫理学者、政策立案者他が文化遺産に関する公正且つ公平な知識交換を探し促進を目指しました。
過去に関することの商品化、盗用及び他の深い知識の理論的、倫理的、実用的な意味とこれらが地域社会、研究者、他の利害関係者にどのような影響を与えるかを考えました。

IPinCHのウェブサイトでは研究の基盤、知識、リソースを提供し、学者や学術機関、今を生きる先住民コミュニティ、政策立案者や他の関係者が地域社会に基づいた研究の課題、知的財産権問題のタイムリーな調査を通してリサーチや政策のより公平で良い条件を交渉する支援をしています。

アイヌ・先住民研究センターはIPinCHのパートナーで、メンバーの加藤博文教授、ジョー・ワトキンス教授、岡田真弓准教授、ジョージ・ニコラス教授はアイヌ民族や他の先住民族と研究を続けています。

IPinCHの日本における活動についてはウェブサイトをご覧ください。


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