シンポジウム
2018年7月7日国際シンポジウム
「民族のあり方と先住民族政策」を開催します。
- 北海道大学アイヌ・先住民研究センター
国際シンポジウム2018 - 民族のあり方と先住民族政策
- 台湾平埔族の原住民族認定をめぐって
趣旨:
台湾においては、すでに原住民族と認められている16民族に対して、国会の特別議席、土地に対する権利、進学・就職の際の優遇措置などの特別の権利・利益が保障されている。しかし、台湾島の中国大陸に面した平野に居住していた民族は、明、清の時代に移住してきた漢民族に同化され、固有の文化が大きく損なわれたため、最近に至るまで原住民族として認められることはなかった。2016年に誕生した蔡英文・民進党政権は、これらの平埔族(平野の民族の意)を原住民族と認める方針を決めたが、これまでの16 民族の位置づけとは大きく異なるアプローチが取られている。
そこで、今回のシンポジウムでは、浦忠成氏に蔡政権の新しい原住民族政策の全体像と、その中での平埔族政策の持つ意味について、雅柏甦詠・博伊哲努氏に原住民身分法改正を含む、政府としての平埔族政策について、汪志敏氏に台南市のシラヤ族(平埔族の一つ)施策の内容と国と自治体の関係について、それぞれお話しいただき、さらに、王昱心氏に平埔族としての立場からのコメントをいただいて、具体の民族のあり方に応じた先住民族政策の可能性を探り、今後のアイヌ政策の参考に供したい。
内容:
蔡英文政権の原住民族政策
- 浦忠成(総統府原住民族転型正義委員会副委員長・国立東華大学原住民民族学院長)
台湾政府による平埔族政策の回顧と展望
- 雅柏甦詠・博伊哲努(原住民族委員会総合企画局副局長)
台南市の平埔族施策 ― 自治体の役割
- 汪志敏(台南市民族事務委員会委員長)
平埔族としての経験から ― コメント
- 王昱心(国立東華大学芸術学院准教授)
※参加無料・申込不要
日時:
- 2018年7月7日(土)
- 10:00~17:20
- (開場9:30)
場所:
- 北海道大学人文・社会科学総合教育研究棟(W棟)
- 1階 W103教室
- ※駐車場はございません。公共交通機関をご利用ください。
主催・お問い合わせ:
- 北海道大学アイヌ・先住民研究センター
- TEL/FAX:011-706-2859
- E-Mail ainu[at]let.hokudai.ac.jp